玉鋼の魅力

日本刀の原料となる玉鋼(たまはがね)。たたら製鉄による特殊な技法で世界でも類をみない純粋な銅として受け継がれています。

技法の特殊性から、生成される商品も限られています。中でもしなやか且つ、強靭さが求められる日本刀においては炭素量が1〜1.5程度という純度の高さを持つ玉鋼は理想の銅といえます。

また、玉鋼に含まれるごく微細な不純物は、「折り返し鍛錬」と呼ばれ「叩いては伸ばす」を繰り返していくことで粘り強さを増し、研ぎ性も向上させるという特徴を持っています。

柔らかく伸ばしやい性質によって、刀剣に残る美しい文様を可能としているのです。玉鋼は希少な製法のため刀剣以外ではあまり使われることがありません。ですが、現代でもナイフや包丁、靴べらなど流通しているものもあるのでぜひ、チェックしてみてください。