良い刀を買うために

偽物のつかませ方と偽物をつかんだ失敗から失敗しない日本刀を手に入れる方法を学びましょう。古美術に偽物はつきものである。刀剣や日本刀を収集する上に、偽物はいつかは必ず直面する”敵”であるにちがいありません。この敵に打ち勝つ為に、必死に勉強するのである。そこで数多く寄せられた全国の愛刀家の中から偽物を買ったケースを見ていき学びましょう。

まず、日本刀ブローカーはゲリラ戦が得意なのも知っておきましょう。刀剣商とブローカーは親しい間柄です。町でも8人くらいの愛刀家がブローカーにだまされているケースもあります。また、三悪人に結託されて偽物を買うケースもあります。買った日本刀を審査に出したら偽物という判定だったこともあります。よくよく考えれば三人がグルになって一芝居打ったように思えても気づかないこともあります。それが証拠に、いけなければほかに世話をするといった男も、その後は元を左右にして一向に世話をする気配がないこともあります。

正真の刀をとりあげられたケースをご紹介します。私は正直なところあまり刀が見えない。ある年、権威ある先生の勧めで新刀の大銘ものを買った。出入りの刀屋にその刀を見せると。「いい刀だがだがちょっと首をかしげたくなる代物ですね」と言って帰った。」先生に電話すると一笑に付されてしまった。その後家によく遊びに来る目利きにみせたら「いけないことはないでしょうがキズがありますね。致命的なキズですよ」と言われ、前の刀屋を呼んでかなり値段をダウンして引き取らせた。この話を後で聞かれた先生が「連中が組んで刀を取り上げたのですよ」と言われた。後年その刀が重要刀剣になり“向う目きき”の悲哀をかみしめた。そんなこともありますので、日本刀を買うときには慎重に慎重に気を付けましょう。

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